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譜読み
練習のスタートはまず譜読みである。曲を深く知ることにつながる。聴いたことがある曲だったら、記憶をなぞっていくような作業になるかもしれない。もしソルフェージュ(音楽のリテラシィ)が得意でなかったら、すこし練習しておよそ曲の感じがつかめてからでも、いっこうにかまわないと思う。
いずれにしても楽譜を「読む」作業を独立させることが要であると言える。「弾きながらだって、楽譜を読んでいるではないか」という声が聞こえてきそうだけれど、だめだ。譜読みはその作業を独立させてこそ意味がある。
なぜか。ギター(他の楽器でも同じことだけれど)を弾くことは思っているよりずっと複雑で込み入った作業である。指をはじめ身体のコントロールをまったく気にせずには弾けない。たとえば「歩く」という作業と「ギターの演奏」をしている時の気の使い方を比較してみれば、どれほど面倒なことかが判るというものだ。注意を集中した状態で身体を操作しながら、なおかつ楽譜に書かれた情報を瞬時に理解し、しかも実践するというのは至難のわざと言える。どう考えても同時に仕事が多すぎるのだ。
ギターを弾くということから離れて、譜読みを独立した作業にすることで、どれだけ譜面に書かれたデータを汲み上げられるようになるか……。
通常ぼくは譜読みのさいには拍子をとり(指揮のまねごとをし)ながら、歌(歌手のまねごと、ときには鼻歌であったりもする)を歌いながらやっている。
そのときは余裕である。楽譜にある記号はなくなく見ることができるし、運動にしばられないから不自然なフレージング、アーティキュレーション、アクセントなどがなくなり、のびのびと自由の音楽のイメージを膨らませることができる。あとはそれをギターに移していくだけなのである。
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